課題解決の事例

地域活動の負担軽減と活動の見える化を目指して 「CHIKUWA!」の活用事例と高浜市が考える自治会DXの推進

高浜市(愛知県)

業務領域
企画・政策
サービス
自治会・町内会運営支援システム「CHIKUWA!」 ※当社グループ会社であるスパイラルローキャス株式会社の提供サービスです。

課題と解決策

課題

町内会において、紙の回覧による情報伝達の遅れ、役員などの業務負担が課題となっていた。あわせて、住民からは「町内会に加入しても活動内容が分かりにくい」という声もあがっており、自治会加入率が低下していた。

解決策

住民間のつながりの強化といったねらいや、電子回覧板に加えて将来的には集金機能の提供も予定されている点を踏まえ、自治会・町内会運営支援システム「CHIKUWA!」の導入を検討。2024年度から一部町内会を対象に導入を決定した。

効果

行政と町内会の連絡ツールとして「CHIKUWA!」を活用。アンケート機能により迅速な情報収集が可能となり、既読機能で町内会長の情報確認を可視化できるようになった。問い合わせも減少し、行政・町内会双方の業務負担軽減につながっている。

課題解決の取り組み

目次

愛知県高浜市は、三河平野の南西部に位置し、「日本三大瓦」のひとつである三州瓦の産地として知られています。
高浜市が目指す姿として「人と想いが つなぐつながる しあわせなまち 大家族たかはま」を第7次高浜市総合計画のキャッチフレーズに掲げ、行政だけでなく市民も一体となってまちづくりに取り組んでいます。

そんな高浜市で地域コミュニティの活性化とDXによる行政サービスの充実を目指し、「CHIKUWA!」の導入に携わった企画部総合政策グループの榊原さま、杉浦さま、下さまにお話を伺いました。

取材にご協力いただいた皆さま
・高浜市 総合政策グループ 榊原 さま (上段プロフィール写真左側)
・高浜市 総合政策グループ 杉浦 さま (上段プロフィール写真右側)
・高浜市 総合政策グループ 下  さま (上段プロフィール写真中央)

1.自治体としてのシステム導入の経緯「町内会運営の事務負担軽減へ」  

高浜市 杉浦さま)
「CHIKUWA!」を導入したきっかけは、2024年度の予算編成時期に、バイザー(現・スパイラルローキャス株式会社)様からの営業があったことです。
当時、市として電子回覧板の導入を検討していたわけではありませんでしたが、町内会の運営に関する様々な相談を受けるようになっていました。 

例えば、「回覧板を回すのが遅れてイベントが終わっていた」といったケースや、「共働き世帯や働く高齢者が増えたことで、班長が町内会費を回収するために何度も家を訪問しなければならない」といった負担の声です。 

「CHIKUWA!」の提案を受けた際、電子回覧板だけでなく、将来的にはオンライン集金機能も実装予定と聞き、「CHIKUWA!」を導入することで町内会長や役員が抱える運営事務の負担を軽減できるのではないかと考え、市として検討しました。
その結果、2024年度から一部の町内会を対象に電子回覧板の予算を計上し、導入を決定しました。

2.町内会運営における課題「情報伝達の遅延と事務負担の重さ」 

高浜市 杉浦さま)
冒頭にも挙げたとおり、情報が最後に届く頃にはイベントが終わっている、といった情報伝達の遅延が課題でした。
あとは、町内会員から「町内会に入っていても何をやっているか分からない」という声があったのも事実です。 

高浜市 榊原さま)
それ以外にも、40代の若い世代が役員を担うことも増えており、日中は働いている人が多いのが現状です。
そうなると、町内会費の回収を負担に感じたり、そもそも役員をやりたがらないという場合もあります。
また、そういった若い役員からは、町内会運営の事務負担を軽減してほしいという意見も上がっていました。 

ですが、市としては町内会活動を通じて、「いざというときに顔の見えるつながりを作ってほしい」と考えています。
なので、デジタル化を通じて、そのつながりを強化していきたいというのがこの事業の目的でもあります。

3.「CHIKUWA!」を使ってみての効果「行政・町内会双方の業務負担軽減を実感」 

高浜市 杉浦さま
現在、行政から町内会長や役員への連絡として「CHIKUWA!」を活用しています。
具体的には、3ヵ月に一度開催される行政連絡会の開催通知、議題、懇親会の出欠連絡などを送っていますね。
また、月1回の広報「たかはま」の案内や、町内会で回覧してほしい行政からの情報も「CHIKUWA!」で依頼しています。 

システム導入前は、これらの案内は全て書面での回覧や一部を郵送で行っており、欠席連絡などは電話・メール、または来庁された方と直接お話しするなどして対応していました。 

「CHIKUWA!」導入後の感想としては、アンケート機能ですぐに連絡を送れる点が非常に便利ですね。
町内会長からは、すぐに回答が返ってくるため、迅速な情報収集が可能になりました。
また、紙の郵送と異なり、「CHIKUWA!」では情報が「送った」ことの証明になり、既読機能によって会長が情報を閲覧したかどうかも把握できるため、情報伝達が見える化できるというメリットがあります。
電話やメールでの問い合わせも目に見えて減り、行政側の業務負担も軽減された実感もあります。 

一方で、全ての町内会長が「CHIKUWA!」を使いこなせているわけではなく、一部の高齢の会長はスマートフォンを持っていないなどの理由で利用できていません。
そういった方には引き続き紙の運用も併用して行っている状況です。 

高浜市は全部で18ある町内会のうち、15の町内会の管理者および9の町内会で「CHIKUWA!」を利用してもらっています。
紙も併用しながらではありますが、市としては、たとえ利用率が低く、紙での運用が残ったとしても、町内会自身の事務負担を軽減するという目標が達成できるのであれば、導入する価値は十分にあると考えています。 

極端な言い方をすれば、これが仮に「CHIKUWA!」の利用が18町内会のうち3町内会だったとしても導入していたと思います。
最初は導入率が低かったとしても、先に使い始めた町内会の声を聞くことで、使う町内会はいずれ増えていくと考えています。 

4.今後「CHIKUWA!」に期待すること「地域活動への参加促進と機能拡充による負担軽減」 

高浜市 杉浦さま)
まずは、町内会に入っている一般会員の方々が「町内会が何の活動をしているか分からない」という声を解消するため、町内会自身が会員に対して活動状況や情報を積極的に発信する場として、「CHIKUWA!」を活用してほしいと考えています。
活動内容が見える化されるようになれば、若い世代の参加も促進できるのではと思います。 

現在、最も活用が進んでいるのは稗田町町内会ですが、まだ役員間での連絡が主で、一般会員の利用はまだまだ少ないです。
しかし、稗田町では子ども会の活動や地元の神社のお祭りなどの情報発信にも「CHIKUWA!」を活用していきたいという声も挙がっており、町内会内部での情報共有ツールとしての活用も期待されていますね。 

市としては将来的には、「CHIKUWA!」の拡張機能として検討されているオンライン集金が追加されることを期待しています。
これにより、現状、各戸を訪問して行われている集金作業などの事務負担が大幅に軽減され、町内会運営がより効率的になると考えています。
「CHIKUWA!」のさらなる活用を通じて、地域活動の負担を軽減し、運用の効率化をサポートしていきたいですね。

(2026年3月10日掲載)
※自治体情報・肩書などを含め、本事例ページに記載された内容は取材当時(2025年6月)のものです。 

取材にご協力いただいた皆さま、貴重なご意見ありがとうございました。 

利用サービス

  • 自治会・町内会運営支援システム「CHIKUWA!」